忍者ブログ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

小規模クレーター


※設定が出てないのでいろいろ分かりにくい
※続くと信じたい




仕事を終え、夜遅くに家に帰り眠りについた平和島静雄。
翌日の仕事は休みだったため、久しぶりに睡眠を多くとりたいと布団に深く潜り込んでいた。
「ん…」
だが寝がえりをうった静雄の耳に聞き慣れた音楽が耳に入った。

RRRRRRRRRRR♪

その電子音に、重いまぶたを開けることなく枕元を手で漁った。
そして音を出しながら震える携帯電話を手に取ると通話ボタンを押して電話に出る。
「…はい…もしもし」
「あっ、静雄?ちょっといいかい?」
静雄の耳に入ってきたのは聞き覚えのある同級生の声だった。
「…切るぞ」
相手が分かったところで、睡眠の世界へと戻ろうと静雄は電源ボタンに手をあてた。
「ちょっ、切らないで!大事な話があるんだから」
「…なら早く言ってくれ」
「言うより見た方が早いから、ちょっと来てよ」
「無理」
強い口調で言い切ると、静雄は電源ボタンを押して枕元に携帯電話を置いた。
だがすぐに鳴った電子音に、瞬時に反応して電話に出た。
「いい加減にしろよ新羅、俺は眠いんだよ!」
「君の都合も配慮してあげたいけど、こっちにも事情があってね…お願いだから会ってよ静雄」
「………」
携帯電話を耳にあてながら静雄はゆっくりと目を開いた。
新羅がそこまで頼むのだ、何か理由があるのだろうと真面目な性格である静雄は新羅に付き合うことにした。
「静雄ー…君だけが頼りなんだって…」
「うるせぇ、お前の家でいいいのか?」
「え?」
「行ってやるって言ってんだよ…」
「っ…ありがとう静雄、これ以上哀訴嘆願するにはどうしようかと考えていたところだったんだ」
饒舌に喋り始めた電話口の新羅の声を聞きながら、静雄は布団をめくりベッドから出た。
「で、どこに行けばいいんだ?」
「君の家の前だけど」
「…は?」
「だーかーらー…」
静雄は部屋着のまま玄関へと走ると、そこに掛けられた鏡で寝癖のついた自分の姿を見つつドアを開けた。
すると玄関の外には、携帯を片手に持った新羅がいた。
「何でいるんだよ」
新羅は携帯の電源を切って白衣の胸ポケットにしまいながら口を開いた。
「相談…というかお願いしたいことがあったからさ」
「直接来るとは随分と用意周到だな」
「この子なんだけど…」
静雄の言葉に答えることなく新羅は言葉を紡いだ。
新羅の視線を追って静雄が視界を下にずらすと、今まで気付かなかった幼い少年の姿が目に入った。
小さな彼は、新羅の白衣をつかみながら二人の大人のやり取りを見上げていた。
「なんだ、こいつ?」
疑問に思ったことを口にして、静雄はじっと少年を見つめた。
だがその視線に射すくめられて恐怖を感じたのか、瞳を潤ませたと思うと幼い少年は嗚咽をあげ始めた。
「なっ…」
「静雄ー、睨まないであげてよ」
「睨んでなんか無い!」
とりあえず落ち着かせようと、静雄は手を広げて幼い少年の頭をわしゃわしゃと撫でた。
髪が寝癖のついた静雄以上にボサボサになったものの、少年の嗚咽はおさまりをみせた。
「怖がらせたなら悪かったな」
しゃがみこみ、目線を合わせながら語りかけた。それから静雄の腰あたりまでしかない身長の少年に、疑問を投げかける。
「てめえ…いや、名前は?歳はいくつだ?」
黒髪短髪…どことなく誰かを思い出す。
そう感じながら小さな少年が口を開くのを待っていた静雄は驚愕の渦へと巻き込まれた。
「おりはらいざや!5さい!」
「!?」
右手を広げ、指で5歳であることを主張しながらいざやは堂々と言い放った。
驚きで目を見開きながら静雄は新羅の方へと顔ごと視線を向けた。
「どういうことだ?」
「さぁ?でも言ってしまうと、この子を君に世話してほしいというのがお願いだ」
「は?」
「静雄はこんなに小さな子供を放っておくことなんかしないよね?世話してくれるよね」
「突然すぎてわけが分からないんだが」
「ほにゃへろ…はなひへー」
説明を求め抗議するためにつかんだ新羅の頬の肉を静雄は離した。
「で?」
「そんなこと言われても…とりあえず自称いざや君を預かってほしいんだ、仕事の都合でちょっと面倒見られないから」
「どうしろってんだよ」
視線をいざやと名乗る5歳の少年に戻すと、いざやはニッコリと笑顔を浮かべた。
その愛らしい表情に静雄は胸の奥がキュンとときめくのを感じた。
新羅との問答に終止符を打つため、静雄は溜息をついてから言った。
「分かった…よく分からないけど世話してやるよ」
「ありがとう、流石静雄だよ…!」
「ったく、仕方ねーな」
指でこめかみをかきながら、上体を低くした静雄はいざやの肩をつかんで後ろを向かせた。
そして腰を持つと、いざやの体を持ち上げて自分の首の後ろにまたがらせ、肩車をした。
「わぁっ、高いー!」
「もっと高くできるぞ」
喜ぶいざやの声に思わず口元を緩めた静雄。
更に喜ぶことをしてやろうと、しゃがみこんでいた体を起こし立とうとした静雄に新羅が慌てて声をかけた。
「ちょっと待って、ストップ!」
「あ?」
しかし新羅の忠告を聞き入れる前に静雄は立ち上がった。
それと同時に、ゴンッという鈍い音がその場に響く。
直後、声をあげて号泣し始めたいざやに、静雄は自分のしてしまった失態を知った。

自分の身長を考えずに肩車をして肩に乗せた子供の頭を天井にぶつけた静雄を見て、新羅はいざやを預ける人を間違えたかもしれないと幼い少年を不憫に思った。

 


 

るな先生に捧ぐ!
ちったい臨也を書きたかった…。
しかしこれ続くよね自分?設定まるで露見してないから全然話がつかめないものね…だが予定は未定である(土下座)
終わっていいもの?続きとか気になるもの?自己満足でも続きってあげるもの…?笑

拍手[3回]

PR
Name
Title
Mail
URL
Comment
Pass
Pictgram
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

 

続きが気になります

 五歳臨也は萌えでした
 私は続きを見たいと思います。
 それと、スパコミ新刊楽しみにしています。自SPが落ち着いたらご挨拶に伺わせていただきますね。
 それでは、スパコミ当日を楽しみにしております!
トラックバックURL
 

カレンダー

04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

 

カテゴリー

 

フリーエリア

 

最新CM

[05/03 mika]
[05/01 あつあげがんも]
[03/17 田中太郎さん?]
[02/28 あつあげがんも]

 

最新記事

(02/22)

 

最新TB

 

プロフィール

HN:
mai
性別:
女性
自己紹介:
DRRR!!にハマって文字書いたり落書きしたり…。
シズイザが正義すぎてヤバい。
原作は8巻まで読破。

 

バーコード

 

ブログ内検索

 

アーカイブ

 

最古記事

 

P R

 

アクセス解析

 

アクセス解析

 

アクセス解析

 

カウンター